MCUの21作品目にして、今までシリーズ作品を見ていなくても楽しめるヒーロー誕生記を見ることができました。見る前は『インフィニティウォー』や次回作の『エンドゲーム』の橋渡しという印象が強かったですが、ヒーローはなぜヒーローなのかというテーマが伝わってくる。マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギがインタビューで答えていたように、キャプテン・マーベルはMCU史上最も強いヒーローだという回答に間違いはなかった。
(途中からネタバレがありますが、その際には注意書きの記載をしてあります。)
今までのシリーズを見ていた人からすると、フューリーの眼帯やなぜアベンジャーズは結成されたのかの謎が明かされる。最新作にして、アベンジャーズエピソード0。ここからMCUシリーズをはじめても遅くはないし、『キャプテン・マーベル』からはじめるのが正解と言えば正解なのかもしれません。
前回の『アントマン&ワスプ』は地球のさらにミクロな舞台で繰り広げられた世界とシリーズの中でもコメディ色が強い作品だと思う。
それと比較すると本作は地球、クリー星、敵であるストラルの三つ巴に時間軸が交差し、真実を追求するミステリー要素が組み合わさった作品だ。このシリーズごとに、多様な顔を持つのがMCUの魅力の一つだろう。まぁ、逆に合わないときは合わない現象になることが稀にありますが。全体的にアメリカの90年代ネタを入れてるのが文化や世代で分からなかったのが少し残念。
(これ以降本作のネタバレに関する記述がありますのでご注意ください)
その中でもキャプテン・マーベルこと主演のブリー・ラーソンが女性ということが異色というような思いを抱く方もいるだろう。直近だとDCの『ワンダーウーマン』が女性主演として映画が公開された。
そう、どうしてもヒーロー=男という方程式がどこかにある。
それをいきなり崩すのではなく、入念に徐々に崩していった。
特にスポットライトを当てる動きがあったのが、『マイティ・ソー バトルロイヤル 』の女戦士ヴァルキリー(演:テッサ・トップソン)や『ブラックパンサー』の王の親衛隊隊長のオコエ(演:ダナイ・グリラ)らの活躍が大きい。
彼女らがスクリーンで見せた強さや魅力は十分に僕らの心に入ってきていた。そこに『アントマン&ワスプ』でついにタイトルに名前がつくようになった。もちろん初期からのブラック・ウィドウ (ナタリア・ロマノヴァ)の活躍があってこそ。
このお膳立てにシリーズの一区切りの集大成作品『エンドゲーム』に向けての謎を加えて、やっと『キャプテン・マーベル』というMCU初の女性主演のヒーローが誕生した。
作中でも、女性批判のように感じ取れるシーンが断片的に続くシーンがある。それを乗り越え、立ち上がり続ける姿はヒーローだった。何より彼女がヒーローになっていく過程が、The 王道なんですよね。
キャプテンマーベルの個性って見る前まで、どういう感じかいまいち分からなくて。
例えば、アイアンマンだったらスーツ。キャプテンアメリカだったら盾。スパイダーマンなら蜘蛛の能力といったり、頭にパッと思い浮かぶ能力や個性があると思います。
上映終了後の僕
「強いっていう個性だったんだ。」
いや本当強かったです。
笑い叫びながら戦闘機に突っ込んで破壊する姿は爽快です。彼女自身はいつも優しくて諦めを知らない素敵な女性だった。もうこのときから心はヒーローそのものなんですが、ローソン博士(クリー人としての名前はマー・ベル)が開発した平和のためのライトエンジン搭載の飛行機の爆発から、そのエネルギーを身に宿した。
そして、彼女は記憶とキャロルという本当の名前を失う。
【地球での本当の名(キャロル)≠クリー人として与えられた偽の名(ヴァース)】
そこに今作本当の敵のヨンロッグ(クリー帝国のスターフォックス司令官)から偽物の記憶とヴァースという名前を与えられた。作中でも印象的だった「感情的になるな」をはじめ真の力を抑えつけていた。彼は何より心を抑圧していた。
ヨンロッグ自身キャロルはもちろん、同じクリー人であるロナンもどこか怖かったのではないだろうか。自分より強い存在を自分の手元に置いておいて、意のままに操ることでその恐怖を見ないようにするといいいますか。
そんな彼女がヨンロッグを気にしなくなるぐらいに力と何より精神面の立ち上がる強さをまざまざと見せつけられ、最後には赤子の手をひねるように強制帰還させたとこが痛快です。
謎としてはライトエンジンのエネルギー源が四次元キューブであったり。四次元キューブの時系列本当謎なんですよね。
『インフィニティウォー』ラストに緊急救難信号のポケベルはキャロルがエネルギーを加えて、作成したものだったり。範囲が銀河系2つ分でしたっけ。範囲化物ですよ…
フューリーやコールソンの若かりし頃のCG処理違和感なさすぎて驚きました。そんなフューリーの眼帯もまさかの猫のグースというのが賛否両論別れそうですが。僕はあのスーパーエリートで頼りがいのある男が実は猫の傷を隠すための眼帯というのは好きです。若い頃は皿洗い中に歌ったりと感情豊かでユーモアがあって。コールソンもっと出して欲しかった…。
特に一番やって欲しかったのが、フューリーにキャロルをキャプテン・マーベルとして命名して欲しかった。アベンジャーズエピソード0という位置付けであるならば尚更。そうすれば、プロテクター計画から彼女の乗っていた飛行機からヒントを得て、アベンジャーズ計画にフューリーが名前を変更するシーンに深みが増すはずなんですよ。
思い返すとどうしても『エンドゲーム』のことや四次元キューブの所在の時系列やらが気になりますね。エンドクレジットの映像もこれでもかと伝わってきました。しかも公開前日にトレーラー発表されての日本で公開ですからね。キャプテン・マーベルは次回作で大きなキーパーソンとなるからこその直前の作品だとは思いますが。
それでも、キャロルは好きですね。失敗しても立ち上がるのはヒーローたる所以だと僕は思っているので。立ち上がったときのかっこよさったら最高ですよ。
最初のオープニング映像が自作パロでスタンリーになってたの笑ったのと同時に本当ありがとうございますスタンリーという感謝の気持ちです。本人も泣いて悲しむよりこっちのが嬉しいじゃ。
最後にストラル人が見た目も記憶も擬態できるの仮面ライダーカブトの敵のワームを思い出しました。

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